チェックしている9-c一族の中ではムムタズマハルのラインが間違いなく主流ですが、ムムタズマハルの姉・レディジュラー(Lady Juror)のラインも最近ちょこちょこ活躍馬がいるような気がするので少し整理。
抜粋
Lady Juror(1919)
|--Jurisdiction(1925)
| 子孫にKashmir(1963)等
|--Riot(1929)
| |--Climax(1942)
| |--コンキユバイン(1948)
| | 子孫ににカネケヤキ(1961)カネミノブ(1974)等
| |--ホライズン(1953)
| | |--ファーディスタンス(1959)
| | | 子孫に佐賀で活躍のドンプリムローズ(2013)等
| | |--Skyline(1962)
| | 南米で繁栄
| |--Singing Sister(1954)
| 子孫にミホシンザン(1982)等
|--Fair Trial(1932)
|--Sansonnet(1933)
|--Neola(1942)
| 子孫にマイソールサウンド(1999)等
|--Neolight(1943)
| |--Minaret(1948)
| |--Mamounia(1953)
| | 子孫にアルナスライン(2004)等
| |--Rose of Medina(1956)
| 子孫にサイエダティ(1990)等
|--Tudor Minstrel(1944)
孫世代までの牡馬の大物はFair Trial と Tudor Minstrel。
Jurisdiction(父Abbots Trace)のラインは英2000ギニー馬Kashmirなど輩出しましたが今ではもう残ってないんじゃないかというくらいに衰退しています。
Riot(父Colorado)の系統のうちSkylineのラインは南米で繁栄。最近でもブラジルのGiを制したFamous Acteon(2011)やウルグアイのG1を制したHielo(2010)などを輩出しています。Skylineのライン以外は日本でしか見かけませんが、かつては芝の大レースを制する馬を何頭も輩出した面影も今はなく厳しい状況です。ドンプリムローズには繁殖としても期待しています。
一番勢いがあるのはSansonnet(父Sansovino)の系統。この内Neolaの系統はこれまた日本でしか見かけませんが21世紀に入っても勢いがあります。ケンキャクハーバーはどうしているんだろう?
Neolight - Minaretのラインがレディジュラー系の今の主流。この内Mamouniaのラインの最近の有力馬は国内では先日ゆりかもめ賞を快勝したブラストワンピース。目指せダービー!
海外ではベネズエラのJorge Zetaが昨年12月に鮮やかな復活劇を見せました。この記事(→参照)の後よりパナマへ行ったりして低迷期がしばらく続きましたがこれで大丈夫。今年も楽しみです。
Rose of Medinaのラインだと最近の注目はインドのSerjeant At Arms。サイエダティの近親で兄姉もインドの強豪でした。このインド最強マイラーがアメリカ競馬に挑戦します(→詳細記事)。こちらも今年一年を楽しくしてくれそうです。
ムムタズマハルがスピード×スピードで狂気的とも言える華やかさとアガ・カーンの本流というバックボーンを備えて超攻撃的なのに対し、レディジュラーはスタミナ×スピードというバランスの良さ故に手堅く地味な守備的イメージが何となくあります。そんな中でも局地的とは言え圧倒的な強さを見せる馬が登場し始めていて来年ちょうどレディジュラー生誕100年を迎える準備として今年は最高の一年になりそうな予感がします。